一歩前進03 能 力

「一歩前進」は、主として高校卒業後、自衛隊生活、飛行隊での思い出、飛行隊長として部下指導に当たったときのことなどを単文にまとめたものです。前回まではHPに記載していたものを転記すると共に修正を加えながら紹介していきます。


 先に、「頭の善し悪し」について述べたが、これは、物の考え方、各種行動に対する方向付けに大いに役立つことと考える。
 今回は、「能力」について考えてみたい。
 能力は、「素質」×「努力」×「環境」のかけ算である。
 1 素質とは>
   「知的能力(知能)」「健康」「性格」が代表的なものとしてあげられる。
   「知能」には、知識や経験・技能が含まれる。自分が置かれている場面(管理者・スタッフ・ライン等)において適材となっているか。
   「健康」は、その行動において十二分な体力が継続して維持しうるか。
   「性格」は、適しているか。短気、温厚、軽率あるいは精神的不具合が生起していないか。
 2 努力とは
   「やる気、意欲があること」「エネルギーがあること」「持続性、一貫性があること」「自制心、意欲心があること」これらを実行できる行動力があることである。
 3 環境とは
   本人にやる気を起こさせる「制度」「教育プログラム」、いわゆる社員教育・人材教育に時間や金をかけるだけの体制が出来ているか。また、自分を満足させ自己能力が最大限発揮させうることが出来る環境が精神的・肉体的に備わっているかである。
   「能力を最大限に発揮できる場」「努力のしがいがある場」「夢や理想を達成してくれた場所 戦闘機操縦者として生き抜いてこれた航空自衛隊であり、航空学生の先輩・同期・後輩そして防大出身の多くの仲間、公募空士の同期の面々であったものと自負している。