3.11 震災雑感③

引き続き、掲載します。

避難場所の今後です。今でこそ震災時の経験の元に職員起用行く、各自治会への働きかけ、そしてメデアや教育史研究視野の皆さんが避難時よ運営のあり方などについて各方面で講義活動など行なっているが、大切な避難者とはの研究が不十分とみられ、「このときはどうす」などの活動を行なっているが、震度⑦の時心と10メートルを超える津波を自ら経験し、家族を亡くし、いえを流された状況をその場で見ながら避難していた状況をつぶさに確認しながら運営し生かしていったかとは、考えにくい。

忘れる前にと思いながら自らの記録や体験を元に綴ったのが本冊です。細かいことは削除しつつの記録ですが引き続き参考にしてもらえれば幸いです。

 

5 学校の避難場所としての今後のあり方
(1)受け入れ
仙石線より北に位置する東小学校は、今回の災害 における避難場所としては適し
ていた。耐震化されていたこと、収容スペースが大であったこと、ただし、現状から
1,500人程度が限度であった。
土足のママで室内に避難させたがこれで良い。
(2)避難者名簿作成のあり方
避難者が当学校に多数殺到したが、自然のなりゆき。これだけの大災害、全国各地からの問い合わせ、家族や知人などの問い合わせで奔走した。
結局は各部屋にもう一度書いてもらい、ドアに掲げたり、玄関に掲げたりした。
コピー機がなかったため全てが手書きであった。
(3)食糧・備品などの備蓄
前記したように、避難所となっている学校に食糧や備品などの備蓄がなされていなかった。
備蓄倉庫は、近年準備中であり内容も不十分であった。
要は、子供のための備蓄もなかったと言うことに着目しなければならない。
水も食糧もない、消耗品もない、懐中電灯やローソクもないでは避難所としての用を足さない。
(4)予備発電気(発動発電気)
今回の様に長期間水道・電気が不通となることは、予想していなかった。
水道や電気がなくとも今回の状況では工夫すれば何とかなった。
避難所における生活の中で、多くの人に等しく情報の伝達をしたり、情報の共有
をはかるシステム作りが必要である。施設や整備があるのに電気がないため使用で
きなかったもの、避難者と生活状況を共有するため部分的にも区別をすることがな
いように努めたことは確かであったがせめて2系統程度あるともっと避難者に対す
る支援が充実できたもの思う。
(5)各種ボランティアの受け入れ
態勢が整いある程度避難所での支援ができるようになってから一部ボランティア
が入ってきた。此処で大切なのは、この避難所では個々での受け入れは注意を要す
る。個人の能力、目的などをどこに置くのかである。知人であったので受け入れお
手伝いをいただいたもの、ボランティアセンターをとおしてもらったものと多種あ
った。
6 学校の避難所としての整備のあり方
今回の経験を記載したが今後速やかに整備是正すべき事項の概要について記す。
ただし東小学校を前提としたものであり、これを参考に各地区毎学校毎に整備の基
準を考えていく必要がある。
(1)避難所の受け入れ態勢整備
学校に先生方がいる前提
ア まず各階段毎に先生を配置し、2階以上に誘導する。
土足のママ、まず校内に入れる。
イ あらかじめ各階段担当先生を定めておく。
バックアップも含め
ウ 細部手順を定める。
・教室利用上の注意
・備品の取り扱い。
・設備の利用方法
・駐車要領
・地域及び行政防災担当者との連携
・情報の収集伝達要領の整備
・その他
エ 情報伝達要領の熟知
・無線機使用要領の周知
・報告内容の様式化
オ 各教室にテレビ・ラジオなどの情報入手ラインを整備する。
(2)避難者の名簿作成
webを活用しての避難者の安否確認が盛んに行われることから、情報が発信さ
れやすいような態勢を整備する。
・避難者名簿様式の策定及び配布要領の整備
・〃 の本部との共有を図る
・避難者の状況の確認明示(要介護者・負傷者状況など)
(3)備 蓄
食糧及び備品などの備蓄を進める。
ア 食 糧
児童生徒の預かり保護の関連から、一定期間(検討を要する)の水・食糧の備
蓄を考えていく必要がある。
イ 消耗品の備蓄化(紙・鉛筆・マジックなど)
ウ 懐中電灯などの準備(各教室ごと)
エ 毛布・畳などの用意
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オ その他、今回利用したり支援を受けた物資の確保
(4)生活必需機材の準備
ア ストーブ、冷蔵庫、洗濯機の確保
電気配線、下水道の完備
イ シャワー室
ウ ポット、ガスコンロなど
(5)特に生徒や子供を通じての避難所支援態勢の確立
高学年を中心とし、こころのケア的活動が積極的にできる態勢を確立する。
7 自己完結の準備
災害時の準備として自宅でさしあたり準備すべき物資等について意外に準備されて
いないため気持ちに余裕がない。特に流失を逃れた被災者に余裕がない人が多かった。
日頃の準備として少なくとも子供を通じての備蓄の必要性を徹底する必要がある。
8 結 び
今回の震災は、東小としては、避難者受け入れに関しおおむね良好の評価に値する。
しかし、何となく物足りなさも感じたことは確かである。
自主防災組織のボランティアの面々と良く意思の疎通を図りながら避難者への支援
を行った。自主防災組織ボランティアとの連携が日頃からとれていたならより円滑に
行われたと考える。
今回の災害の反省として、東小ではすでに防災計画の見直しを行ったが、今後は、
教育委員会、市の防災担当課、地区防災組織、PTAなどとの連携が必要になってく
る。

また、情報の共有化のための動きをより多く行い、施設の重要性(学校施設の特質。今後は市の施設の目的性や必要性など)を説きながら活動することが大切である。
今回は、行政側のなすべき対応や行動などについては言及しなかったが、避難所に
派遣された多くの職員は、避難者対応が自主防災組織の責任との認識を持ちながらの
活動をしたが大きな間違いである。
行政の責任は、全てに優先して問われることを忘れてはならない。 

 

記録した写真の一部を紹介します。

 

次は、3.11の14:45以降の状況などを記載します。