一歩前進―49(31-厳正な指揮)

 幹部の本質を最も表すものは、指揮官としての姿である。
部隊がその精強さを維持強化するかそれとも士気が停滞し弱体化するのも指揮官の能力にかかっている。
教育訓練を周到にし、部隊や個人を訓練し、一つの方向に進ませ自らを律し、職責の完遂に努めなければならない。
< 昭和52年頃のT―2編隊>

 そんな指揮官に望まれる十則を掲げる。
 ①人間味豊かな指揮官であれ
 ②指揮の尊厳性をもて
 ③私心を棄てよ
 ④教えざる罪、しらざるの罪をなくせ
 ⑤自信を持て
 ⑥ムードづくりに専念せよ
 ⑦精強であれ
 ⑧苦を共にせよ
 ⑨教訓を活用し、過ちを繰り返すな
 ⑩信賞必罰
 指揮官の責任は、重い。責任から逃れることは、自分を否定することになる。
 部下に全てを任せ、仲間意識を助長し様々な理屈を付けては、かばい合い、責任を回避するは、現に慎まなければならない。
 いろんな言い方があると思うが、上に立つものいい加減気持ちでは長続きしないし、自然と淘汰される。
 何かの参考になれば幸いである。