一歩前進−67 (45 国旗と国家)

 私が自衛隊に入隊した年は、前記したように昭和37年3月である。
そのころの新隊員教育は、今と同様熊谷基地(埼玉県熊谷市)であり教育機関は3ヶ月であった。教育も半ばを過ぎたある日、20キロ行軍が行われた。隊員1個中隊約400人隊列を組みながら町中を行進していた。 町中を行進中いたる所で「自衛隊さん頑張っているね」「若いのに大変だね」「無無・・じろっとにらむ人」等いろいろいた。そんな中で小学校に入って間もない小さい子が「税金泥棒」「さっさと帰れ」との声が聞こえた。隊員達もびっくり大変な組織入ったものだと思ったりした。 当時、警察官に対し、何のためらいもなく一般的な会話の中で「犬」呼んでいた時代背景の中で自衛隊にも及びこれも致し方ないのかなと思ってし、小生の父親も警察官であったので非常に不愉快な思いをしたことを覚えている。
毎朝、国旗に対し敬礼し、「1源3流の徳」
 1 家のために汗を流し、2 友のために涙を流し、3 国のために血を流す
を思い、国を愛し、家族を愛し、友を愛することの尊さを誓っていたものである。
国旗や国歌に対するいろいろな思いは、自然に培われ一生忘れ得ぬ「税金泥棒」の一言であった。
その後、新聞やラジオ、TV等で国歌・国旗について、反する教育・指導あるいは無視する風潮が続いていたことは時代の流れの中の特出すべき事象として脳裏に焼き付いている。国旗や国歌を大切にしない人種は、利己主義で自分本位で他人はどうでも良く、最も保守的な人間だと思う。
母国や郷土への敬愛や献身が「国旗」や「国歌」を尊重する心を養い、他国の国旗や国歌に敬意を表す態度がとれると思う。
この原点が、校歌や校旗、家風・家紋にも通ずるものと思うのである。
ある団体では、日の丸は戦争の亡霊、君が代主権在民にあわないといって教育の現場で反映させようとしている。自己主張の重要性・利己主義で個々の要望のみを重視させた場渡りてき教育の結果のツケが子供の教育に大きく影響している。ちなみに、仏国国歌は「市民よ銃をとれ、我らの血で大地を染めよ」、英国国歌は「王室賛歌」であり、他の国にもこの種の詩がおおい。
国の歴史を大切に見つめ、前進する意欲のない教育や考え方を押し出し続けるといずれは破綻する。